瓦は塗装しなくていい?半分正解な理由と塗装が必要な瓦の違い
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屋根のメンテナンスを考えたとき、「瓦屋根は塗装しなくても大丈夫」という話を聞いたことはありませんか?
実際に、瓦の種類によっては塗装をしなくても長期間使用できるものがあります。
しかし、すべての瓦が塗装不要というわけではありません。
さらに、塗装が必要ない瓦でも、屋根全体のメンテナンスまで不要になるわけではないのです。
この違いを知らずに放置してしまうと、瓦自体は問題なくても、屋根の別の部分から雨漏りが発生する可能性があります。
今回は、「瓦は塗らなくていい」という考え方が半分正解である理由について、瓦の種類や劣化の特徴、見落としやすいメンテナンスポイントまで詳しく解説します。
Contents
- そもそも瓦は本当に塗装しなくてもいいの?
- 塗装が必要な瓦と不要な瓦の違い
- 陶器瓦はなぜ塗装しなくても長持ちするの?
- セメント瓦はなぜ塗装が必要になるの?
- ① 色あせが目立つ
- ② 表面がざらつく
- ③ コケや藻が発生しやすくなる
- ④ 瓦の表面が傷みやすくなる
- モニエル瓦は普通の瓦塗装と同じではない?
- 瓦を塗らなくても、屋根の寿命が延びるとは限らない
- 塗装不要の瓦でも見落としやすい3つの劣化
- ① 棟部分の漆喰が傷んでいる
- ② 谷板金に腐食が発生している
- ③ 瓦の固定方法が現在の状態に合っていない
- 瓦屋根の塗装・メンテナンスで確認したいポイント
- 瓦屋根で「塗装した方がいい」と言われたら確認したいこと
- ① どの種類の瓦なのか説明されているか
- ② 塗装によって改善できる症状なのか
- ③ 下地処理の方法が明確になっているか
- ④ 塗装以外の補修も必要ではないか
- まとめ|瓦は塗らなくていいという言葉だけで判断しないことが大切
そもそも瓦は本当に塗装しなくてもいいの?

結論からいうと、塗装が基本的に不要な瓦と、塗装による保護が必要になる瓦があります。
その違いは、瓦がどのような材料で作られ、どのように表面を保護しているかにあります。
例えば、粘土を高温で焼き固めた瓦は、塗膜による保護を前提としていません。
一方、セメントを主原料とする瓦は、表面の塗装が防水性や耐候性を維持する役割を担っている場合があります。
つまり、同じ「瓦屋根」という呼び方でも、メンテナンス方法は大きく異なるのです。
塗装が必要な瓦と不要な瓦の違い
瓦の種類によって、塗装の必要性を比較してみましょう。

ここで注意したいのは、見た目だけで瓦の種類を判断するのは難しいという点です。
特にセメント瓦と陶器瓦は、形状や色が似ている製品もあります。
そのため、屋根塗装を検討する際は、最初に瓦の材質を正しく確認することが大切です。
陶器瓦はなぜ塗装しなくても長持ちするの?
陶器瓦は、粘土を成形して高温で焼き上げた屋根材です。
特に釉薬瓦は、焼成によって表面にガラス質の層が形成されるため、一般的な塗装屋根材のように塗膜の劣化を前提とした塗り替えが必要ありません。
ただし、ここで勘違いしてはいけないのが、陶器瓦は劣化しないわけではないということです。
長年使用していると、次のような問題が発生することがあります。
・飛来物や衝撃による瓦のひび割れ
・強風や地震による瓦のずれ
・瓦の固定部分の緩み
・棟部分の漆喰や葺き土の劣化
・瓦の下にある防水シートの経年劣化
つまり、陶器瓦は表面塗装が不要でも、屋根としての機能を維持するための点検や補修は必要なのです。
セメント瓦はなぜ塗装が必要になるの?
セメント瓦は、セメントと砂などを主原料として成形した屋根材です。
陶器瓦とは異なり、製品によっては表面の塗膜が雨水の浸透を抑える重要な役割を持っています。
長年紫外線や雨風にさらされると、表面の塗膜が少しずつ劣化していきます。
その結果、以下のような症状が見られることがあります。
① 色あせが目立つ
表面の塗膜が劣化し、施工当初よりも色が薄くなっていきます。
② 表面がざらつく
塗膜の摩耗や劣化によって、表面の質感が変化することがあります。
③ コケや藻が発生しやすくなる
表面の保護機能が低下すると、湿気が残りやすくなり、コケや藻が繁殖する場合があります。
④ 瓦の表面が傷みやすくなる
塗膜の劣化を放置すると、瓦自体の摩耗や脆弱化につながることがあります。
ただし、劣化が進んだセメント瓦は、塗装をしても十分な耐久性を確保できない場合があります。
塗装できる状態なのか、それとも葺き替えを検討すべき状態なのかを見極めることが重要です。
モニエル瓦は普通の瓦塗装と同じではない?
モニエル瓦などの乾式洋瓦は、塗装を検討する際に特に注意したい屋根材です。
その理由は、瓦の表面に特殊な着色層が形成されているためです。
この表面層の処理が不十分なまま塗装すると、新しく塗った塗膜が十分に密着せず、早期の剥がれにつながる可能性があります。
特に重要なのが、以下の工程です。
・既存の表面層の状態確認
・適切な高圧洗浄と下地処理
・瓦の状態に合った下塗り材の選定
・メーカー仕様に沿った塗装工程
「瓦だから同じ塗料で塗れる」という考え方は危険です。
瓦の材質だけでなく、表面がどのような状態なのかを確認する必要があります。
瓦を塗らなくても、屋根の寿命が延びるとは限らない
ここが今回のテーマで、特に知っておいていただきたいポイントです。
瓦屋根は、瓦だけで雨水の侵入を防いでいるわけではありません。
瓦の下には防水シート(ルーフィング)が敷かれており、瓦の隙間から入り込んだ雨水が建物内部へ到達するのを防ぐ役割を担っています。
例えば、築30年以上の陶器瓦屋根で、瓦自体に目立った割れがなかったとします。
しかし、瓦の下にある防水シートが劣化していた場合、強風を伴う雨などで雨水が入り込み、雨漏りにつながる可能性があります。
この場合、瓦の表面を塗装しても根本的な解決にはなりません。
必要なのは、屋根の状態に応じた防水シートの更新や瓦の葺き直しなどです。
瓦がきれいに見えることと、屋根全体が健全であることは別問題なのです。
塗装不要の瓦でも見落としやすい3つの劣化
① 棟部分の漆喰が傷んでいる
瓦屋根の棟部分には、漆喰が使用されているものがあります。
漆喰は経年によってひび割れや剥がれが生じる場合があり、棟内部の土が流出したり、瓦の安定性が低下したりする原因になります。
ただし、漆喰の表面が少し傷んでいるだけで、必ず雨漏りするわけではありません。
棟全体の状態を確認し、必要な範囲で補修することが大切です。
② 谷板金に腐食が発生している
屋根の面と面が交わる谷部分には、雨水が集中します。
この部分に設置されている谷板金が腐食すると、瓦が健全な状態でも雨漏りにつながる可能性があります。
特に古い屋根では、使用されている金属の種類や腐食の進行状態を確認する必要があります。
③ 瓦の固定方法が現在の状態に合っていない
古い瓦屋根では、施工当時の工法によって瓦の固定方法が異なります。
長年の風雨や地震などによって固定部分が緩んでいると、瓦のずれや落下につながるおそれがあります。
瓦そのものに問題がなくても、固定状態の点検が重要です。
瓦屋根の塗装・メンテナンスで確認したいポイント

※屋根の上は転落の危険があるため、ご自身で登らず専門業者に点検を依頼しましょう。
瓦屋根で「塗装した方がいい」と言われたら確認したいこと
瓦屋根の塗装を提案された場合、すぐに契約するのではなく、まず次の点を確認することをおすすめします。
① どの種類の瓦なのか説明されているか
単に「瓦が古いから塗装しましょう」という説明では不十分です。
陶器瓦なのか、セメント瓦なのかによって必要な工事が異なります。
② 塗装によって改善できる症状なのか
割れや著しい劣化がある場合、塗装では対応できないことがあります。
塗装で改善できる範囲を確認することが大切です。
③ 下地処理の方法が明確になっているか
特にモニエル瓦では、表面の脆弱なスラリー層の処理と適切な下塗り材の選定が重要です。
④ 塗装以外の補修も必要ではないか
瓦の表面だけではなく、漆喰や板金、防水シートなどの状態も確認しましょう。
まとめ|瓦は塗らなくていいという言葉だけで判断しないことが大切
「瓦は塗らなくていい」という考え方は、決して間違いではありません。
実際に、陶器瓦やいぶし瓦など、一般的な塗り替えを必要としない瓦は存在します。
しかし、セメント瓦やモニエル瓦のように、塗膜による保護が重要な屋根材もあります。
さらに、塗装不要の瓦であっても、漆喰や板金、防水シートなどは経年劣化していきます。
大切なのは、「瓦を塗るかどうか」だけではなく、「屋根のどの部分にメンテナンスが必要なのか」を見極めることです。
屋根の種類や劣化状態に合った工事を選ぶことで、不要な塗装を避けながら、建物を長く守ることにつながります。
株式会社ラディエントでは、屋根塗装だけでなく、屋根の補修や改修工事についてもご相談いただけます。
瓦屋根の塗装が必要なのか分からない方や、屋根の劣化が気になる方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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