【前編】築浅なのにケラバから雨漏り?施工時の板金加工が原因になるケース
2026.10.10 (Sat) 更新
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「まだ築数年なのに雨漏りした」
築浅住宅でこのような症状が起きると、「屋根が新しいのになぜ?」と思う方も多いでしょう。
雨漏りというと、屋根材のひび割れや板金の錆、コーキングの劣化など、築年数が経過した住宅で起こるイメージがあります。
しかし実際には、新築時の板金加工や納まりが原因となり、築年数が浅いうちから雨漏りするケースもあります。
その中でも意外と見落とされやすいのが、屋根の端にある「ケラバ」です。
今回は前編として、ケラバから雨漏りが起こる原因について詳しく解説します。
Contents
そもそも「ケラバ」とは?

ケラバとは、切妻屋根などにある屋根の妻側、つまり雨樋が付いていない側の端部分です。
屋根の端に位置しているため、雨だけでなく風の影響も強く受けます。
特に台風や強風を伴う雨では、上から降ってくる雨だけでなく、横方向から雨水が吹き付けることがあります。
そのためケラバには板金を取り付け、屋根材の端部を保護するとともに、雨水が屋根内部へ侵入するのを防いでいます。
この板金が「ケラバ板金」です。
見た目はそれほど複雑ではありませんが、実は雨漏りを防ぐうえで重要な部分になります。
築浅でもケラバから雨漏りする理由
築20年、30年と経過している住宅なら、板金の錆や固定部分の劣化などが雨漏りにつながることがあります。
しかし、
「築3年なのに雨漏りした」
「新築から5年程度しか経っていない」
といったケースでは、経年劣化だけでは説明できないことがあります。
そこで確認したいのが、施工時の板金加工です。
板金自体が新品でも、雨水を正しく外へ排出できない形状になっていれば雨漏りは発生します。
原因① 板金の立ち上げ加工が不足している
ケラバ部分では、風によって雨水が横方向から押し込まれることがあります。
そのため板金には、雨水が屋根内部へ入り込まないようにする立ち上げ加工が重要になります。
ところが、この立ち上げが低かったり加工が不十分だったりすると、強風時に雨水が板金を越えてしまう場合があります。
厄介なのが、普通の雨では症状が出ないことがある点です。
弱い雨では問題なくても、
・台風の日
・横殴りの雨
・特定方向から強風が吹いた日
などにだけ雨漏りすることがあります。
そのため「何度調べても原因が分からない」という状態になることもあります。
原因② ケラバ板金の重ね方に問題がある
ケラバ板金は、屋根の長さによって複数の板金をつないで施工する場合があります。
ここで重要になるのが、板金同士の重ね方です。
雨水が流れる方向を考え、接合部分へ水が入り込みにくいように施工する必要があります。
ところが重ね方や重ね幅が適切でないと、雨水が接合部分へ入り込んでしまうことがあります。
さらに強風が加わると、通常とは違う方向へ雨水が流れることもあります。
その結果、板金の表側ではなく裏側を雨水が流れる状態になる場合があります。
外から見るときれいに施工されているように見えるため、発見しにくい雨漏り原因のひとつです。
原因③ 板金の折り返しが小さい
ケラバ板金では、雨水をしっかり切るために折り返し加工が重要になる場合があります。
この加工が十分でないと、板金表面を流れてきた雨水が表面張力によって裏側へ回り込むことがあります。
いわゆる「水切れが悪い状態」です。
特に、
・屋根勾配が比較的緩い
・ケラバへ直接雨が当たりやすい
・周囲に建物が少なく風を受けやすい
・ケラバの出が小さい
といった住宅では注意が必要です。
板金加工のわずかな違いでも、長期間繰り返し雨水を受けることで大きな差になることがあります。
原因④ 板金の継ぎ目から雨水が吹き込む
「雨は上から下へ流れるから、板金を上からかぶせていれば大丈夫」
と思われるかもしれません。
しかし、実際の雨はそれほど単純ではありません。
強風時には雨粒が横から飛んできたり、屋根面を流れていた水が風によって押し戻されたりすることがあります。
つまり、通常なら水が入らないはずの板金の継ぎ目へ逆方向から雨水が入り込むことがあります。
特に、
「普通の雨では大丈夫なのに、台風のときだけ雨漏りする」
という住宅では、ケラバなどの屋根端部を詳しく確認する必要があります。
築浅だからこそ「劣化」以外も疑う
築浅住宅で雨漏りすると、「まだ新しいから屋根は問題ないだろう」と考えてしまいがちです。
しかし、屋根材そのものが新しくても、板金加工や雨仕舞の納まりに問題があれば雨漏りは起こります。
また、こうした問題は外から屋根を眺めただけでは分からないこともあります。
板金の内部へ雨水が回って初めて症状が出るためです。
では、実際に雨漏りが起きたとき、どこを確認すればいいのでしょうか?
後編では、ルーフィングとの取り合いやビスの位置、雨漏りの見分け方、補修するときに注意したい「コーキングで塞ぐだけでは危険なケース」について詳しく解説します。
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