マンション共用廊下の床が「浮く・膨れる」原因|防水層の劣化だけではない?
2026.09.17 (Thu) 更新
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皆さんこんにちは!ブログを執筆させていただきますラディエントの結城です。
マンションの共用廊下を歩いていると、床の一部がポコッと盛り上がっていたり、シートが浮いていたりすることがあります。
こうした症状を見ると、まず「防水が古くなったのでは?」と考えがちですが、実は防水層そのものの劣化だけが原因とは限りません。
共用廊下の床は、下地の水分や接着剤、排水状態、建物の動きなど、さまざまな原因によって浮きや膨れが発生します。
今回は、マンション共用廊下の床が浮いたり膨れたりする原因について詳しく解説します。
Contents
共用廊下の「浮き・膨れ」とは?

マンションの共用廊下には、長尺シートやウレタン防水などが施工されていることがあります。
正常な状態では床材や防水層が下地にしっかり密着していますが、何らかの原因で密着力が失われると、
・床がポコッと膨らむ
・歩くとフワフワする
・シートの端部が浮く
・継ぎ目付近が盛り上がる
・雨の日だけ膨らみが目立つ
といった症状が現れることがあります。
特に注意したいのが、「表面が浮いている=表面だけの問題」とは限らないことです。
原因① 防水層・床材そのものの経年劣化
もちろん代表的な原因のひとつが経年劣化です。
紫外線、雨水、歩行による摩耗、温度変化などの影響を長期間受けることで、防水材や接着部分が徐々に劣化します。
特に廊下の外側など、雨や日差しが入りやすい場所では劣化が進みやすくなります。
ただし、築年数や施工年数だけで原因を決めつけるのは危険です。
比較的新しい床でも、別の原因によって浮きが発生することがあります。
原因② 下地コンクリートに水分が残っている
意外と見落とされやすいのが、床材の下にあるコンクリートの水分です。
コンクリート内部に水分が多く残っている状態で防水材や長尺シートを施工すると、水分が逃げにくくなることがあります。
気温が上昇すると内部の水分が水蒸気となり、床材や防水層を下から押し上げます。
その結果、
下地 → 水分・水蒸気 → 防水層を押し上げる → 膨れ
という現象が起こることがあります。
特に夏場や直射日光が当たりやすい廊下では、膨れが目立ちやすくなるケースがあります。
原因③ 雨水が床材の裏側へ入り込んでいる
表面の防水層に大きな破れがなくても、端部や継ぎ目から水が侵入することがあります。
注意したい場所は、長尺シートの継ぎ目、側溝との取り合い、壁際、排水口周辺、端末部分などです。
わずかな隙間から雨水が入り込むと、床材の裏側に水が回り、接着力が低下します。
すると徐々に床材が下地から離れ、浮きや膨れにつながります。
この場合、膨れている部分だけを補修しても、水の侵入口を直さなければ再発する可能性があります。
原因④ 接着剤の施工不良・接着力低下
長尺シートの場合、防水シート自体ではなく接着剤側に問題があるケースもあります。
例えば、
・接着剤の塗布量が不足していた
・下地処理が不十分だった
・ホコリや汚れが残っていた
・下地が湿った状態で施工した
・適切なオープンタイムを取らなかった
・経年によって接着力が低下した
などです。
このような場合、見た目にはシート自体がきれいでも、下地との密着が弱くなっていることがあります。
原因⑤ 排水不良による水たまり
共用廊下では、床の勾配も非常に重要です。
本来、雨水は側溝やドレンへ流れるように施工されています。
しかし、床の不陸や勾配不足、ドレンの詰まりなどによって水たまりができると、同じ場所が長時間濡れた状態になります。
その結果、継ぎ目や端部から水分が侵入しやすくなり、床材の浮きや接着不良を引き起こすことがあります。
「いつも同じ場所だけ膨れる」という場合は、その周辺に水が溜まりやすくなっていないか確認することも重要です。
原因⑥ 下地のひび割れ・動き
マンションのコンクリート下地には、細かなひび割れが発生することがあります。
下地にクラックや動きがあると、その影響が上に施工されている防水層や長尺シートにも伝わります。
特に建物の継ぎ目や端部など、動きが集中しやすい場所では局所的な浮きが発生することがあります。
床表面だけを見ていると分かりにくいため、改修時には下地の状態まで確認することが重要です。
原因⑦ 過去の補修方法が影響していることも
マンションでは過去に部分補修を繰り返しているケースも珍しくありません。
既存床材の上から新しい防水材を施工したり、部分的に接着剤を入れて補修したりしていると、新旧材料の相性や既存層の劣化が原因となって浮くことがあります。
表面だけ新しくなっていても、その下にある古い防水層が下地から剥離すれば、新しい仕上げ材ごと浮いてしまうことがあります。
つまり、一番上の防水材が正常でも、その下の層が剥がれているケースがあるということです。
「膨れた部分だけ切って直す」で大丈夫?
小さな浮きであれば部分補修で対応できる場合もあります。
しかし重要なのは、なぜ膨れたのかを確認してから補修方法を決めることです。
例えば下地水分が原因なのに、膨れた部分だけ接着し直しても、別の場所から再び膨れる可能性があります。
雨水の侵入が原因なら、先に侵入口を処理する必要があります。
広範囲で浮きが発生している場合には、既存床材を撤去して下地から補修した方が適しているケースもあります。
雨の日だけ膨れる場合は要注意
少し特殊ですが、晴れている日は目立たないのに、雨が降った後だけ膨れが大きくなるケースがあります。
この場合、床材の裏側への水分侵入が疑われます。
反対に、暑い時間帯に膨らみ、気温が下がると目立たなくなる場合には、下地内部の水分や空気が温度変化によって膨張している可能性も考えられます。
そのため現地調査では、単純に「浮いているか」だけではなく、いつ・どんな天候のときに症状が出るのかも重要な判断材料になります。
放置すると転倒事故につながることも
共用廊下は住民の方が毎日通る場所です。
床の膨れが大きくなると段差ができ、つまずきや転倒につながる可能性があります。
さらに浮いた部分が破れると、そこから雨水が侵入して劣化範囲が広がることもあります。
特に高齢者や小さなお子様が利用するマンションでは、防水性能だけではなく歩行安全性の面からも早めの確認が重要です。
まとめ
マンション共用廊下の床が浮いたり膨れたりしている場合、単純に「防水層が古くなったから」と判断することはできません。
防水材の経年劣化だけでなく、下地コンクリートの水分、雨水の侵入、接着剤の劣化、排水不良、下地のひび割れ、過去の補修層などが原因になっていることがあります。
特に厄介なのが、表面ではなく床材の下側で問題が起きているケースです。
膨れた部分だけを補修すると一時的にはきれいになっても、原因が残っていれば再発する可能性があります。
共用廊下の浮きや膨れを発見した場合は、表面だけを見るのではなく、「どこから水が入っているのか」「下地に水分が残っていないか」「どの層から剥離しているのか」まで確認したうえで補修方法を決めることが大切です。
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