塗装したばかりなのに錆びが再発する原因|ケレン不足だけではない?
2026.09.11 (Fri) 更新
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皆さんこんにちは!ブログを執筆させていただきますラディエントの結城です。
鉄部や金属部分をきれいに塗装したはずなのに、数か月〜1年程度で錆びが浮いてきたというケースがあります。
こうした早期の錆び再発では、「ケレンが甘かったのでは?」と思われがちです。もちろんケレン不足は代表的な原因ですが、実際にはそれだけではありません。
下塗り材の選定・塗装時の水分・塩分・膜厚・構造上の問題など、さまざまな原因が隠れていることがあります。
今回は、塗装後すぐに錆びが再発する原因について詳しく解説します。
Contents
そもそも、なぜ塗装すると錆びを防げる?
鉄が錆びるためには、主に水分と酸素が関係します。
鉄部塗装では、表面を塗膜で覆うことで水分や酸素が鉄に触れにくくなり、腐食の進行を抑えています。
つまり、塗装そのものが錆びを完全に消しているわけではありません。
既存の錆びを適切に除去し、その上から防錆性のある塗膜で保護することが重要です。
そのため、塗膜の下に錆びの原因が残っていると、表面はきれいでも内部で腐食が進み、再び錆びが表面に出てくることがあります。
原因① ケレン不足で錆びが残っていた
最も分かりやすい原因がケレン不足です。
ケレンとは、塗装前に鉄部の錆びや古い塗膜、汚れなどを除去する下地処理です。
錆びが強く発生している部分を十分に処理せず、その上から塗装してしまうと、塗膜の下に腐食部分が残ります。
特に注意したいのが、
・ボルトやビスの周辺
・溶接部分
・金属同士の接合部分
・細かな凹凸部分
・旧塗膜が浮いている部分
・手や工具が入りにくい部分
などです。
平らな部分はきれいに処理されていても、細部に錆びが残っていることで、そこから再発するケースがあります。
原因② 錆止め塗料の選定が合っていない
「錆止めを塗っている=絶対に大丈夫」というわけではありません。
鉄部の状態や環境によって、必要となる防錆性能は異なります。
例えば、すでに腐食が進んでいる鉄部や、雨水の影響を受けやすい場所、海沿いなどでは、一般的な環境以上に高い防錆性能が求められる場合があります。
また、下地や上塗り塗料との相性も重要です。
塗る場所・素材・劣化状態に合った下塗り材を選ぶことが、錆びの再発防止につながります。
原因③ 塗装前の鉄部に水分が残っていた
意外と見落とされやすいのが水分です。
例えば、高圧洗浄をした翌日や雨上がりなどは、表面が乾いているように見えても、
隙間・ボルト周辺・重なり部分などに水分が残っていることがあります。
その状態で塗装すると、水分を塗膜の内側に閉じ込めてしまう可能性があります。
その結果、内部から腐食が進み、比較的短期間で錆びが浮き出てくることがあります。
原因④ 塩分や汚れが表面に残っていた
海沿いや沿岸部では特に注意したいポイントです。
鉄部表面に塩分が付着した状態で塗装すると、塗膜の下で腐食が進みやすくなることがあります。
また、海沿いでなくても、
排気ガス、油分、粉じん、工場から飛来する物質などが付着している場合があります。
ケレンだけでは十分に除去できない汚れもあるため、施工環境によっては洗浄・脱脂・清掃まで含めた下地処理が重要になります。
原因⑤ 錆止め塗料の膜厚が不足している
錆止め塗料は、「塗ってあればいい」というものではありません。
塗料にはメーカーが想定している塗布量や膜厚があります。
塗料を必要以上に薄く伸ばしてしまったり、凹凸部分に十分な量が付いていなかったりすると、本来期待される防錆性能を発揮できない可能性があります。
特に錆びやすい、
端部・角・ボルト・溶接部
などは、平面部分より塗膜が薄くなりやすい場所です。
「全面に錆止めを塗ったのに、一部分だけ錆びた」という場合は、こうした局所的な膜厚不足も考えられます。
原因⑥ 塗膜に小さな傷やピンホールがある
施工直後はきれいに見えていても、塗膜に非常に小さな穴や傷が存在することがあります。
こうした微細な欠陥部分から水分が入り込むと、そこを起点として腐食が始まります。
特に鉄部は、小さな一点から錆びが発生し、徐々に周囲へ広がっていくことがあります。
最初は針先ほどの錆びだったものが、時間が経つにつれて大きな錆びへ変化することも珍しくありません。
原因⑦ 裏側から錆びている
これはケレンだけでは解決しにくいケースです。
例えば、
鉄板の裏側・金属の重なり部分・内部・固定金具周辺
など、表面から処理できない場所で腐食が進んでいる場合があります。
表面だけきれいにケレンして塗装しても、裏側から腐食が進行していれば、再び表面まで錆びが出てくる可能性があります。
特に金属板の継ぎ目から錆びが繰り返し出る場合は、表面処理だけではなく構造そのものを確認する必要があります。
原因⑧ 雨水が溜まりやすい形状になっている
塗装方法に問題がなくても、鉄部そのものの形状によって錆びやすいことがあります。
例えば、わずかなくぼみに雨水が溜まる場所や、水切れの悪い場所です。
塗膜が常に水分の影響を受けるため、通常よりも劣化が早くなる可能性があります。
さらに接合部や隙間へ雨水が入り込む構造になっている場合、塗装だけでは根本的な解決にならないケースもあります。
「錆びが再発した=ケレン不足」とは限らない
塗装後すぐに錆びが出ると、ケレン不足が疑われることは多いですが、実際には原因を一つに決めつけることはできません。

錆びが再発したときは「出ている場所」を確認する
早期に錆びが再発した場合は、錆びそのものだけでなく、どこから発生しているかを見ることが重要です。
例えば、広い面全体から錆びているのか、ボルト周辺だけなのか、継ぎ目からなのか、下端部分に集中しているのかによって、考えられる原因が変わります。
特に毎回同じ場所から錆びが出る場合は、単純な塗装劣化ではなく、水分の侵入や構造上の問題が隠れている可能性があります。
何度塗り直しても錆びる場合は、塗装を繰り返すだけではなく、鉄部の交換や補修などを検討した方がよいケースもあります。
まとめ
塗装したばかりなのに錆びが再発すると、「ケレン不足だったのでは?」と考えがちです。
しかし実際には、ケレン不足だけでなく、錆止め材の選定、塗装前の水分や塩分、膜厚不足、塗膜の微細な傷、裏側からの腐食、水が溜まりやすい構造など、さまざまな原因があります。
特に重要なのは、錆びを隠すために塗るのではなく、なぜその場所が錆びたのかを確認してから塗装することです。
錆びが何度も同じ場所から再発している場合は、単純な再塗装だけでは解決しない可能性があります。
鉄部を長持ちさせるためにも、錆びの状態だけでなく、下地・周辺環境・水の流れ・金属の裏側まで含めて原因を判断することが大切です。
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