クリア塗装でシーリングを「後打ち」にする理由とは?仕上がりと耐久性の違い
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外壁塗装では、シーリング工事を塗装前に行う「先打ち」と、塗装が終わってから行う「後打ち」があります。
一般的な色付きの外壁塗装では「先打ち」が採用されることも多いですが、クリア塗装ではシーリングを「後打ち」にするケースが多くなります。
なぜクリア塗装では後打ちが選ばれるのでしょうか。
今回は、クリア塗装とシーリングの施工順序について詳しく解説します。
Contents
そもそもクリア塗装とは?
クリア塗装とは、顔料による色がほとんど付いていない透明な塗料を使用する外壁塗装です。
特に、意匠性の高い窯業系サイディングなどで、
「今の外壁デザインを残したい」
「レンガ調や石目調の模様を塗りつぶしたくない」
という場合に採用されます。
通常の塗装であれば塗料の色によって細かな補修跡などを隠すことができますが、クリア塗装では下地がそのまま透けて見えます。
そのため、施工順序やシーリングの仕上がりが外観に影響しやすい塗装方法でもあります。
クリア塗装でシーリングを「後打ち」にする理由
最大の理由は、クリア塗料をシーリングの上に塗らないためです。
先打ちの場合、
既存シーリング撤去
↓
新しいシーリング施工
↓
外壁と一緒にクリア塗装
という順番になります。
この方法では、新しく施工したシーリング材の表面にもクリア塗料が塗られます。
一見すると問題なさそうですが、シーリングと外壁塗膜では動き方が大きく異なります。
シーリングは外壁よりも大きく動く
サイディングの目地に施工されているシーリングには、建物の動きや外壁材の伸縮を吸収する役割があります。
つまり、シーリング材はある程度柔らかく、
「伸びる」
「縮む」
という動きを繰り返しています。
一方、シーリング表面に施工されたクリア塗膜は、シーリング材ほど大きな動きに追従できない場合があります。
その結果、シーリングが伸縮したときに、
・クリア塗膜に細かなひび割れが入る
・塗膜がシーリングから剥がれる
・白っぽく見える
・表面がまだらになる
といった症状につながることがあります。
そのため、シーリングの上をクリア塗膜で覆わない「後打ち」が採用されることがあります。
後打ちならシーリング表面に塗膜が乗らない
後打ちの場合は、
外壁のクリア塗装
↓
塗装完了
↓
既存シーリング撤去
↓
プライマー施工
↓
新しいシーリング施工
という順番になります。
最後にシーリングを施工するため、基本的にシーリング表面にはクリア塗料が乗りません。
シーリング材そのものが露出した状態になるので、シーリング本来の伸縮性能を発揮させやすくなります。
クリア塗装では「見た目」の問題も大きい
通常の色付き塗装の場合、シーリング部分も塗料で覆われるため、外壁との境目が比較的目立ちにくくなります。
しかしクリア塗装は透明です。
先にシーリングを施工してからクリア塗装すると、シーリングの色や施工跡がそのまま見えやすくなります。
さらに、シーリング周辺にプライマーや補修跡などが残っていると、それも透明な塗膜越しに見えてしまう可能性があります。
クリア塗装は「隠す塗装」ではなく、現在の外壁を見せながら保護する塗装だからこそ、下地や目地の仕上がりが重要になります。
後打ちではシーリングの色選びも重要
後打ちしたシーリングは塗料で隠れません。
そのため、通常の外壁塗装以上にシーリング材の色選びが重要です。
例えばレンガ調サイディングの場合、目地部分だけ極端に明るい色を使用すると、シーリングだけが線のように浮いて見えることがあります。
逆に外壁や既存目地に近い色を選べば、目地を自然に馴染ませることができます。
クリア塗装では塗料の色だけではなく、シーリングまで含めて完成後の外観を考える必要があります。
「クリア塗装=絶対に後打ち」ではない
注意したいのは、クリア塗装だから必ず後打ちになるとは限らないことです。
使用するクリア塗料やシーリング材、外壁材の種類、メーカーの施工仕様によって推奨される施工方法は異なります。
また、シーリング材の種類によっては塗料との相性が悪く、汚染や密着不良などが発生する場合もあります。
そのため、
「クリア塗装だからとりあえず後打ち」
ではなく、
使用する塗料とシーリング材、それぞれのメーカー仕様を確認して施工方法を決めることが重要です。
後打ちにも施工上の注意点がある
後打ちはメリットばかりではありません。
すでに仕上がったクリア塗装のすぐ横でシーリング作業を行うため、施工には丁寧さが求められます。
カッターで既存シーリングを撤去するときに外壁を傷付けたり、シーリング材がクリア塗装部分にはみ出したりすると、完成後に非常に目立ちます。
また、マスキングテープを貼ったり剥がしたりする作業もあるため、クリア塗膜が十分に乾燥・硬化していることを確認する必要があります。
つまり後打ちは、単純に「最後にシーリングを打てばいい」という施工方法ではありません。
クリア塗装はシーリングまで含めて考えることが重要
クリア塗装では、外壁のデザインをそのまま残せることが大きなメリットです。
しかし透明だからこそ、通常の色付き塗装では目立たない部分まで仕上がりに影響します。
特にサイディング外壁では、シーリング目地が建物全体に入っているため、目地の仕上がりによって外観の印象が大きく変わります。
クリア塗装でシーリングを後打ちにする主な理由は、シーリングの上にクリア塗膜を形成せず、伸縮による塗膜割れなどのリスクを抑えながら、目地をきれいに仕上げるためです。
ただし、最適な施工順序は使用材料によって異なります。
クリア塗装を検討するときは、塗料だけを見るのではなく、「シーリングを先打ちするのか、後打ちするのか」まで確認しておくことが、きれいで長持ちする外壁に仕上げるポイントです。
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