パミール屋根はカバー工法で大丈夫?施工前に確認したい注意点
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皆さんこんにちは!ブログを執筆させていただきますラディエントの結城です。
屋根の劣化が進んでいる場合、既存の屋根材を撤去せず、その上から新しい屋根材を施工する「屋根カバー工法」が選ばれることがあります。
特に、ニチハの「パミール」のように、経年によって層状剥離(ミルフィーユ状の剥がれ)が起こる屋根材では、塗装によるメンテナンスが難しく、カバー工法や葺き替えが検討されるケースがあります。
ただし、劣化した屋根材の上から施工する場合は、一般的なカバー工法以上に注意が必要です。
今回は、パミールなど劣化が進んだ屋根材をカバーするときに確認しておきたいポイントについて詳しく解説します。
Contents
パミールとは?
パミールは、1990年代後半から2000年代にかけて使用されたことのあるスレート系屋根材です。
経年劣化すると、屋根材の表面から薄い層がめくれるように剥がれていく「層間剥離」が発生することがあります。
一般的なスレート屋根であれば、状態によっては塗装でメンテナンスできますが、層間剥離が進んだ屋根材では、表面を塗装しても屋根材そのものが内部から剥がれてしまうため、塗装による改善が難しくなります。
そのため、状態によってはカバー工法または葺き替えが選択肢になります。
注意点① 屋根材ではなく「下地」の状態を確認する
カバー工法で特に重要なのが、既存屋根の下にある野地板の状態です。
カバー工法では、
既存屋根材
↓
新しい防水シート
↓
新しい屋根材
という形で施工することが一般的です。
しかし、既存屋根材がかなり劣化している住宅では、すでに雨水が内部へ入り込み、野地板が腐食・劣化している可能性があります。
野地板が傷んでいる状態でそのままカバーしてしまうと、新しい屋根材を固定するビスが十分に効かない場合があります。
つまり、表面だけ新しくなっても、屋根を支える下地が弱いまま残ってしまう可能性があるのです。
注意点② 固定ビスがどこまで効くか確認する
パミールなどの劣化した屋根材をカバーする際は、新しい屋根材を既存屋根材だけに固定するわけではありません。
基本的には、既存屋根材を貫通させて、その下の野地板へビスを効かせます。
そのため重要になるのが、
「既存屋根材が傷んでいるか」だけでなく「その下にしっかり固定できる下地が残っているか」
という点です。
野地板の劣化が激しい場合は、カバー工法ではなく、既存屋根を撤去して下地から補修する葺き替え工事のほうが適しているケースもあります。
注意点③ 屋根の凹凸・浮きをそのままにしない
層間剥離が進んだ屋根材では、表面が均一ではなくなっていることがあります。
剥がれた部分が浮いていたり、屋根材の一部が反っていたりすると、カバー工法を行った際に新しい防水シートや屋根材の施工性に影響することがあります。
特に劣化が激しい部分については、
・浮いている破片の除去
・大きな段差の処理
・割れ・欠損部分の確認
など、カバー前の下地調整が重要になります。
単純に「古い屋根の上へそのまま新しい屋根を置けばいい」という工事ではありません。
注意点④ 雨漏りしている場合は原因を特定してからカバーする
すでに雨漏りしている住宅では特に注意が必要です。
「新しい屋根を被せれば雨漏りも止まるだろう」
と考えてしまいがちですが、雨漏りによって内部の野地板や垂木まで傷んでいる場合があります。
その状態を確認せずカバーしてしまうと、腐食した木材を屋根内部へ閉じ込める形になってしまいます。
雨漏りがある場合は、カバー工法を決める前に雨水の侵入箇所と下地の劣化範囲を確認することが大切です。
注意点⑤ 防水シートの施工が非常に重要
カバー工法では、新しく施工する屋根材だけでなく、その下に施工する防水シート(ルーフィング)が非常に重要です。
屋根材は雨を完全に遮断するものではありません。
強風を伴う雨などでは、屋根材の隙間から内部へ雨水が入り込むことがあります。
そこで最終的に雨水の侵入を防ぐのがルーフィングです。
特に既存屋根材が劣化している場合は、ルーフィングの固定方法や重ね幅、谷部・棟部・壁際などの納まりまで確認して施工する必要があります。
注意点⑥ 屋根の重量増加も考える
カバー工法は既存屋根を撤去しないため、当然ながら屋根全体の重量は増加します。
そのため、カバー材には比較的軽量なガルバリウム鋼板などの金属屋根材が使用されることが多くあります。
特に古い住宅の場合は、既存屋根の状態だけでなく建物全体の状態も考慮して工法を選ぶことが重要です。
「撤去費用が安くなるからカバー工法」という理由だけで決めないことがポイントです。
注意点⑦ 将来のメンテナンスまで考える
カバー工法をすると、
既存屋根+新しい屋根
という二重構造になります。
そのため、将来的に屋根を全面撤去することになった場合、撤去する材料の量が増え、処分費用も高くなる可能性があります。
現在の工事費だけを見るのではなく、建物をあと何年使用する予定なのかまで考えて工法を選択することが大切です。
「パミール=必ずカバー工法」ではない
ここは特に重要なポイントです。
パミールなど塗装が難しい屋根材だからといって、
「塗装できない=カバー工法しかない」
というわけではありません。
状態によっては、

特に重要なのは、屋根表面だけを見て工法を決めないことです。
カバー工法で失敗しないためには「見えなくなる部分」を確認する
パミールなど劣化した屋根材をカバーすると、新しい屋根を施工した後は既存屋根材やその下の状態を簡単には確認できなくなります。
だからこそ施工前に、
・野地板は傷んでいないか
・雨漏り跡はないか
・屋根材の浮きや反りは大きくないか
・ビスをしっかり固定できるか
・下地補修が必要な場所はないか
といった部分を確認しておくことが重要です。
カバー工法は、既存屋根の撤去費用を抑えやすく、工期も比較的短いというメリットがあります。
しかし、下地が悪い屋根を無理にカバーすると、問題そのものを新しい屋根の下へ隠してしまうことがあります。
まとめ
パミールなど劣化が進んだ屋根材では、塗装ではなくカバー工法が適しているケースがあります。
ただし、大切なのは「屋根材が傷んでいるからカバーする」という単純な判断をしないことです。
カバー工法を施工する前には、野地板の状態・雨漏りの有無・屋根材の浮きや反り・ビスの固定状態・防水シートの施工方法などを総合的に確認する必要があります。
特に雨漏りや下地腐食がある場合は、カバー工法よりも葺き替え工事のほうが長期的に安心できるケースもあります。
屋根は完成すると内部が見えなくなる場所だからこそ、「新しい屋根材を何にするか」以上に「その下が健全か」を確認することが、カバー工法で後悔しないための重要なポイントです。
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