マンションのALC外壁に起こる劣化とは?
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皆さんこんにちは!ブログを執筆させていただきますラディエントの結城です。
マンションや中規模以上の集合住宅で多く採用される外壁材がALC(軽量気泡コンクリート)パネルです。
鉄骨造(S造)や鉄筋コンクリート造(RC造)のサブ外壁として使用されることも多く、断熱性・耐火性・軽量性に優れた非常に優秀な外壁材です。
しかし、ALCは万能ではありません。
ALC特有の劣化の進行を放置すると、雨漏り、鉄筋腐食、構造躯体の劣化など、マンション全体の資産価値に直結する深刻な問題に発展します。
このブログでは、マンション管理者・オーナー・施工業者の方向けに、ALC外壁の劣化の原因・症状・放置リスク・対策を詳しく解説します。
Contents
- ALCパネルの特徴:メリットと同時に「弱点」もある外壁材
- ALC外壁のマンションで起こる主な劣化
- ① パネル目地のシーリング劣化(亀裂・剥離・破断)
- ② ALC表面塗膜のチョーキング・ひび割れ
- ③ パネル自体の吸水による“爆裂(スパリング)”
- ④ 雨だれ跡・吸水による汚れの固定化
- ⑤ ビスのサビ汁・留め具の腐食
- ⑥ バルコニー・開口部まわりの雨漏り(ALC特有の弱点)
- ALC外壁の劣化を放置するとどうなる?
- 鉄骨部分の腐食が進行 → 修繕費が跳ね上がる
- パネルの落下事故 → 管理責任問題に発展
- 賃貸募集に影響 → 空室率の上昇
- ALCマンションは何年ごとにメンテナンスすべき?
- ALC外壁マンションに推奨される工事内容
- ① シーリングの“打ち替え”が最優先
- ② 透湿性の高い上塗り材(ハルス系)で塗装
- ③ 爆裂・欠損部の補修
- ④ バルコニー・笠木・開口周りの重点防水処理
- まとめ:ALC外壁のマンションは「早めのシーリング&塗装」が命を守る
ALCパネルの特徴:メリットと同時に「弱点」もある外壁材
ALCは内部に無数の気泡を持つ軽量コンクリートで、
・断熱性が高い
・軽くて建物の負担が少ない
・耐火性能が高い
といったメリットがあります。
しかし、吸水性が非常に高いという弱点があります。
表面の仕上げ塗膜が劣化すると、雨水が内部まで入りやすくなるため、塗装メンテナンスが絶対に必要な外壁材です。
ALC外壁のマンションで起こる主な劣化
ここでは、現場でよく見られる劣化症状を1つずつ詳しく解説します。
① パネル目地のシーリング劣化(亀裂・剥離・破断)
マンションのALC外壁で最も多い劣化が目地シーリングの破断です。
ALCは熱伸縮しやすく、パネル同士の動きを吸収するために目地が存在します。
しかし、経年で可塑剤が抜けたり紫外線で硬化すると、
・ひび割れ
・端部の剥離
・完全破断(隙間ができている状態)
などが発生します。
ここから雨水が侵入すると、ALC内部へ浸透 → 鉄骨の腐食 → 躯体劣化につながるため非常に危険です。
② ALC表面塗膜のチョーキング・ひび割れ
ALC外壁は定期的な塗装が必須ですが、マンションは高さがあるため改修時期が遅くなりがちです。
その結果、
・ベタつく白い粉(チョーキング)
・ひび割れ(ヘアクラック・構造クラック)
・塗膜の膨れや剥離
などが起こります。
ALCにとって塗膜は「雨水を吸わせないためのバリア」。
このバリアが壊れると、内部にじわじわ吸水していくため、少しの劣化でも放置は厳禁です。
③ パネル自体の吸水による“爆裂(スパリング)”
ALC内部が雨水を吸うと、内部の鉄筋(補強筋)が錆びて膨張します。
すると、
・ALC表面が割れ、欠ける
・パネルが剥落する危険性
・鉄筋のさらに深い腐食
といった構造的な危険効果が発生します。
マンションの場合、落下事故につながるため、責任問題として最も重く扱われる劣化です。
④ 雨だれ跡・吸水による汚れの固定化
ALC表面が吸水・乾燥を繰り返すと、
・黒ずみ
・雨だれ跡
・カビ・藻の発生
などの汚れが固着します。
特に北面や日陰は湿気が抜けにくいため、見た目が急激に悪化します。
これは早期塗装で改善できますが、放置すると汚れが内部に食い込むため、塗膜だけでは隠れにくくなります。
⑤ ビスのサビ汁・留め具の腐食
ALCパネルを固定しているビスや金物が雨水を吸うと、錆びて“サビ汁”として表面に流れ出します。
この状態は、すでに内部へ水が入っているサインであり、
・ビスの緩み
・パネル固定力の低下
・落下リスクの増大
といった深刻なトラブルにつながる可能性があります。
⑥ バルコニー・開口部まわりの雨漏り(ALC特有の弱点)
ALCマンションで特に多いのは、以下の周辺からの雨漏りです。
・バルコニーの笠木
・サッシまわり
・配管・スリーブまわり
・屋根取合い
これらはALCと別部材の取り合い部で、動きが大きいためシーリングが切れやすく雨水が入りやすい場所です。
雨漏りは室内に出るまで時間がかかるため、気づいた時には内部の鉄骨がかなり腐食しているケースも多くあります。
ALC外壁の劣化を放置するとどうなる?
ALCの劣化を放置した場合、マンション特有の深刻なリスクが発生します。
鉄骨部分の腐食が進行 → 修繕費が跳ね上がる
ALCの裏側には、
鉄骨(S造)・鉄筋(RC造)・胴縁金物などが存在します。
雨水が時間をかけて浸透すると、
・鉄骨の腐食
・錆汁
・膨張によるコンクリート破壊
などが進行し、修繕費が数百万〜数千万円規模に膨れ上がるケースもあります。
パネルの落下事故 → 管理責任問題に発展
ALCパネルの爆裂・剥落は、最悪の場合、
・歩行者への落下事故
・損害賠償責任
・メディア報道によるブランド毀損
などにつながります。
マンション管理組合にとって最も避けたいリスクです。
賃貸募集に影響 → 空室率の上昇
外観の劣化が進むと、入居者にとって「古いマンション」という印象を持たれ、
家賃下落・空室増加につながります。
マンションの外壁状態は、実は入居者の判断材料として非常に重要です。
ALCマンションは何年ごとにメンテナンスすべき?
一般的な指標は以下の通りです。
・塗装:10〜12年
・シーリング:10年前後で必ず打ち替え
・補修(爆裂・欠損):随時、早期に対応
ALCはシーリングに依存する外壁材のため、塗装よりもシーリング周期を優先して考えることが重要です。
ALC外壁マンションに推奨される工事内容
① シーリングの“打ち替え”が最優先
※「増し打ち」は不可(すぐ切れる)
必ず既存を撤去して打ち替えます。
★ポイント
・三面接着を防ぐため必ずバックアップ材を使用
・材料は高耐候シーリング(変成シリコン・高耐候ウレタン)
・動きが大きい箇所は幅増しやシール厚確保
② 透湿性の高い上塗り材(ハルス系)で塗装
ALCは水を溜めると膨れやすいため、透湿性に優れた塗料が適しています。
・低汚染型シリコン
・ラジカル制御型
・フッ素(マンションなら採用が多い)
・高耐候無機(長期持たせたい管理組合向け)
※弾性塗料は内部の水分を閉じ込めて“膨れ”の原因になるため、ALCには非推奨。
③ 爆裂・欠損部の補修
・腐食した鉄筋の防錆処理
・ポリマーセメント系材料での補修
・浮き部はアンカーピンニング工法を検討
マンションの場合、範囲が広いと足場費が大きいため早期の発見がコスト削減につながります。
④ バルコニー・笠木・開口周りの重点防水処理
ALCは“取り合い”からの雨漏りが非常に多いため、
外壁塗装とセットで
・笠木防水
・サッシ周りの止水補修
・スリーブ周りのシーリング
・屋根取合いの雨仕舞改善
を必ず行うのがベストです。
まとめ:ALC外壁のマンションは「早めのシーリング&塗装」が命を守る
ALCは優れた外壁材ですが、“吸水”という致命的な弱点があり、
マンションのような大型建物では劣化の進行が早く、修繕費が大きくなりがちです。
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