既存基礎と新設基礎の沈下差が起こす「床鳴り」や「クラック」の真実
2025.10.27 (Mon) 更新
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~知られざる構造の違いが引き起こす住宅トラブル~
住宅リフォームや増改築の現場では、「既存基礎」と「新設基礎」が同居するケースが多く見られます。特に増築や部分的な耐震補強の際、既存の建物と新しい構造体が一体化されることで、床鳴りやクラック(ひび割れ)といった不具合が発生することがあります。
 本記事では、その原因の真実と対策の考え方を、構造的な観点から詳しく解説します。
Contents
そもそも「既存基礎」と「新設基礎」の違いとは?
既存基礎とは、文字通り既にある建物の基礎部分。
 数十年前に施工されていたものも多く、地盤沈下・経年劣化・施工精度のばらつきなど、さまざまな条件が積み重なっています。
 一方で新設基礎は、現在の基準で新たに施工されるもの。鉄筋量・コンクリート強度・配筋ピッチなどが最新基準に基づいて設計され、より強固で安定した性能を持っています。
問題は、この「古い基礎」と「新しい基礎」が同居する構造にあります。
 見た目は一体化されていても、実際には沈下量・収縮・剛性が異なるため、微妙な「ズレ」が生じやすいのです。
よくある沈下差トラブル
床の段差や床鳴り
新設側が沈むことで、床下地(大引・根太)に負担がかかり、床鳴りや隙間が発生します。
壁や天井のクラック
既存と新設の取り合い部では、ボードやクロスが引っ張られて割れることがあります。特に天井と壁の取り合いは要注意。
建具の開閉不良
サッシや引き戸、ドア枠などがミリ単位で傾くと、擦れや開かない症状が現れます。
外壁のひび割れ・雨漏り
外壁のジョイント部分にヘアークラックや隙間が生じ、雨水が浸入するケースも。
これらは施工直後に出ることもありますが、多くは2~5年後に徐々に現れる遅延型トラブルです。
沈下差が起きやすい条件
地盤が軟弱(粘性土・盛土)の場合
地耐力が不均一で、増築部が沈みやすくなります。
既存と新設の基礎形式が異なる場合
例えば既存が布基礎、新設がベタ基礎など、構造の剛性が違うと沈下挙動に差が出ます。
鉄筋を硬く連結しすぎる場合
完全に一体化すると、伸縮の逃げ場がなくひび割れが集中します。
湿気の多い北側や裏庭側の増築
水分を含みやすい土壌では、締まりに時間がかかるため沈下が大きくなります。
プロが行う沈下差対策
構造分離(エキスパンションジョイント)
最も確実な方法が、既存と新設をあえて分ける設計です。
 基礎・外壁・屋根のそれぞれに5~20mm程度の目地(すき間)を設け、温度変化や沈下の動きを吸収します。
 見た目は継ぎ目ができますが、構造的な安全性は格段に高くなります。
→最近では、目地部分に防水性の高いバックアップ材+コーキング仕上げを採用することが増えています。
地盤改良・再転圧
新設部だけ地盤を再度締め固め、既存部分と沈下挙動をそろえる方法です。
・表面改良(砕石とセメント混合)
 ・柱状改良(深層の支持層までセメントミルク柱を形成)
などを行い、支持力を均等化します。
 増築規模が小さくても、地盤調査は必ず新規で行うのが鉄則です。
鉄筋連結時の伸縮許容設計
やむを得ず基礎を連結する場合でも、鉄筋を完全に溶接せず、スリーブや伸縮金具を介して動ける構造にします。
 これにより、微妙な差動沈下を吸収し、ひび割れ集中を防止できます。
上部構造での逃げ設計
内装部分で沈下差を吸収する「可動目地設計」も有効です。
 たとえば天井ボードのジョイント部や、フローリングの見切り部にジョイナーや見切り材を設置し、動きを分散します。
 意匠上の工夫で、構造の逃げを隠すのがプロの技です。
まとめ:沈下差を許す設計が長持ちの秘訣
既存建物と新設部分は、構造も履歴も異なる別の建物です。
 それを無理につなげて一体化させようとすると、沈下差による応力が逃げ場を失い、トラブルが集中します。
増改築を成功させるには、
・構造分離で動きを許す
 ・地盤調査を怠らない
 ・仕上げに可動性を持たせる
この3点を設計段階から意識することが、長期的な安心につながるプロの鉄則です。
見えない基礎部分こそ、手抜きが許されない。
 沈下差をいかに受け流すか、それが、増改築の品質を決める最大の分かれ道です。
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