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モルタル外壁塗装で見落とされがちな「日射乾燥による急乾きリスク」

外壁塗装豆知識

2025.10.25 (Sat) 更新


大阪の自社職人による安心・信頼の外壁塗装・屋根塗装・雨漏り修理、専門店ラディエントです。大阪の谷町にある空堀通商店街の入り口にショールームがあります!いつもラディエントの現場ブログご覧いただきありがとうございます♪このブログでは、外壁塗装に関する豆知識やお家まわりの情報を発信しています。ご自宅・マンション・ビルの塗り替えをお考えの方!ぜひご参考になさってください!

皆さんこんにちは!ブログを執筆させていただきますラディエントの結城です。

はじめに

モルタル外壁の塗装工事では、季節や天候に応じた施工管理が非常に重要です。
その中でも特に見落とされがちなのが、「日射による急乾き(急速乾燥)」のリスクです。
一見すると「早く乾く=作業効率が良い」と思われがちですが、実はこの急乾きが塗膜の寿命を大きく縮める原因になることがあります。

急乾きとは何か?

「急乾き」とは、外気温や直射日光によって塗料の表面だけが早く乾いてしまい、内部の溶剤や水分が抜けきらないまま塗膜が形成される現象を指します。
特に夏場や西日が強い季節では、モルタルの表面温度が40℃~60℃に達することもあり、塗料の揮発スピードが異常に早まります。

この状態では、塗膜表面だけが先に硬化してしまい、内部が「生乾き」状態で閉じ込められるため、のちのトラブルにつながりやすくなります。

なぜモルタル外壁で問題が起きやすいのか?

モルタルはコンクリートよりも表面が粗く、水分を吸収・放出しやすい多孔質構造をしています。
そのため、外気温や湿度の影響を強く受け、表面温度が急上昇しやすいのが特徴です。

さらにモルタルは「下地と塗膜の間にわずかな水分が残りやすい」ため、日射で急激に乾燥すると塗膜下に水蒸気圧が発生します。
これが続くと、

・ピンホール(小さな気泡跡)
・塗膜の膨れ、剥離
・早期チョーキング(白化現象)
などの不具合が生じやすくなります。

特に、下塗りが微弾性フィラーなど厚膜タイプの場合、内部に水分を抱えたまま硬化が進むと、膨れや粘着不良が顕著になります。

実際の現場で見られる急乾きサイン

急乾きが起きた現場では、次のような特徴が現れます。

・塗装後1~2日で表面に細かい縮れ模様(スキンシワ)が出る
・仕上げ塗料を塗った直後に艶がまだらに沈む
・塗膜を爪で押すと、内部が柔らかく変形する
・塗り重ね後に溶剤ムラ(曇り)が発生する

これらはすべて、内部が乾燥しきっていないまま表面が固化してしまった証拠です。
見た目がきれいでも、数カ月~1年以内に不具合が現れるケースが多いのが特徴です。

防止するためのポイント

急乾きを防ぐには、「塗料を選ぶ前に施工条件を整える」ことが大切です。

日照条件を読んで塗装順を変える

南面や西面など、日射を強く受ける面は午後や夕方以降に塗装するのが理想です。
逆に、午前中は北面や東面から順に塗るように計画を立てると、温度バランスが安定します。

下地温度を常にチェック

赤外線温度計を使って、下地温度を計測する習慣をつけましょう。
塗料メーカーは一般的に「下地温度5~35℃」を基準としていますが、35℃を超えると塗膜形成不良のリスクが急上昇します。

希釈率と塗布量を微調整

高温下では、塗料の粘度が上がりやすいため、若干多めに希釈して乾燥を遅らせる方法も有効です。
ただし、希釈しすぎると塗膜性能が落ちるため、メーカー指示内で慎重に調整します。

塗り重ね時間を短縮しない

「乾いて見えるから」といって、短時間で上塗に進むのは厳禁です。
モルタル壁は表面と内部の乾燥速度が異なるため、最低でもメーカー規定の塗り重ね時間を遵守しましょう。

まとめ

モルタル外壁は見た目以上に熱と湿度の影響を受けやすい繊細な素材です。
日射による急乾きを防ぐことは、単に美観を保つためではなく、塗膜の耐久性と密着力を守るための最重要ポイントです。

真夏の施工では「作業時間を短縮する」よりも、下地温度を管理し、塗料を正しく乾燥させることが最も大切です。
職人のひと手間が、結果として10年後の仕上がりを左右するのです。

ラディエントでは点検、診断、お見積りはすべて無料で行っています。またショールームの来店予約とお見積りでクオカード1000円分をプレゼントしています。是非お越しください!またラディエントが掲載されている外壁リフォームの教科書という本が販売されています。一冊572円で販売されていますのでこちらもよろしければご購入下さい。

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