屋根塗装の上塗りを「厚く塗りすぎる」と逆に弱くなる理由
2025.10.20 (Mon) 更新
大阪の自社職人による安心・信頼の外壁塗装・屋根塗装・雨漏り修理、専門店ラディエントです。大阪の谷町にある空堀通商店街の入り口にショールームがあります!いつもラディエントの現場ブログご覧いただきありがとうございます♪このブログでは、外壁塗装に関する豆知識やお家まわりの情報を発信しています。ご自宅・マンション・ビルの塗り替えをお考えの方!ぜひご参考になさってください!
皆さんこんにちは!ブログを執筆させていただきますラディエントの結城です。
屋根塗装の現場では、「厚く塗れば長持ちする」という誤解が根強く残っています。
しかし実際は、上塗りを厚く塗りすぎることで塗膜性能が低下し、むしろ耐久性を落とすという逆効果が生じます。
本記事では、そのメカニズム・症状・防止策をプロ目線で詳しく解説します。
Contents
厚塗りが起こす内部乾燥不足という見えない劣化
塗料は乾燥中に「表面乾燥」→「内部乾燥」→「完全硬化」という段階を踏みます。
ところが、上塗りを必要以上に厚く塗ると、表面だけが先に乾き、内部に溶剤や水分が閉じ込められたままになります。
この状態を「スキン乾燥(被膜乾燥)」と呼び、見た目は一見仕上がっているように見えても、内部は柔らかく見硬化のまま残ります。
この結果、
・日射熱で内部の溶剤が気化して膨れが起こる
・内部と表面の硬化さにより「シワ」や「波打ち」が生じる
・密着性が低下し、経年で「層間剥離」が発生する
といったトラブルが後から現れます。特に屋根は夏場、表面温度が60~70℃にも達するため、未乾燥溶剤が再膨張を起こしやすくなります。
厚塗りが「柔らかい塗膜」を生み出すparadox(逆説)
一般的に塗膜は厚いほど強そうに思えますが、実際には樹脂の配合バランスが崩れることで、逆に弾性を失った「脆い膜」になります。
塗膜が厚くなると、
・硬化反応が内部まで進まず、ゴム状の柔らかい層が残る
・紫外線を吸収しやすく、早朝にチョーキング化する
・温度変化で熱ダレが起こり、艶ムラが出る
特に夏季施工では、塗料の粘度上昇+高温乾燥が重なり、タレやムラのリスクが一気に上がります。
塗膜は厚さではなく、密度と硬化度で性能が決まるのです。
現場でありがちな「厚塗りミス」の原
①下地の吸い込みを厚塗りでごまかす
→本来は下塗りや中塗りで調整すべき。上塗りで吸い込み補正はNG。
②艶を強く出したくて重ね塗り
→乾燥間隔を空けずに再塗装すると、内部に溶剤が閉じ込められている。
③塗料を希釈せず濃いまま使用
→粘度が高くなり、均一に伸びず厚塗りになりやすい。
こうした誤った「職人勘塗り」は、初期は見栄えが良くても、数年で劣化の差が出る典型的な原因です。
適正塗膜のつくるプロの工夫
プロの現場では、厚塗り防止のために次のような対策が取られています。
・ローラー1回転あたりの塗布面積を一定に保つ
・塗料缶を定期的に撹拌し、粘度を均一にする
・日射や風の強さで希釈率を微調整する
・膜厚ゲージで実際の塗布厚を測定する
特に膜厚計による実測確認は、職人の感覚では分からない微妙な厚みの差を見極めるための信頼できる方法です。
まとめ:厚塗りは「安心」ではなく「リスク」
屋根の上塗りを厚く塗るほど長持ちするというのは、半分正解で半分間違いです。
塗料の設計厚みを超えた塗膜は、乾燥不良・熱ダレ・層間剥離・膨れといったトラブルを誘発し、結果的に塗膜寿命を縮めてしまいます。
厚さよりも、正確さが塗装品質を決める鍵。
メーカー指定の塗布量・乾燥時間・希釈率を守ることが、最も確実に屋根を長持ちさせる方法なのです。
ラディエントでは点検、診断、お見積りはすべて無料で行っています。またショールームの来店予約とお見積りでクオカード1000円分をプレゼントしています。是非お越しください!またラディエントが掲載されている外壁リフォームの教科書という本が販売されています。一冊572円で販売されていますのでこちらもよろしければご購入下さい。
最後までお読みいただきありがとうございました。大阪で外壁塗装するならお気軽にラディエントにお問い合わせ下さい。戸建ての他にもマンション、ビル、店舗、工場にも幅広く対応しております。
※お電話での受付もお待ちしております!!
おかげさまで弊社が顧客満足度 NO.1を獲得しました!!
フリーダイヤル:0120-640-017
電話受付 9:00~21:00
足場代コミコミ安心価格-ラディエントの塗装商品パックはこちら