絶縁工法でも「密着化」してしまう罠
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皆さんこんにちは!ブログを執筆させていただきますラディエントの結城です。
―「絶縁しているはず」が膨れ・破断を招く見えないリスク―
屋上の防水改修では、既存防水層の上に塩ビシートを施工する「絶縁工法(機械的固定法)」が主流です。
この工法の最大のメリットは、下地とシートを密着させないことで、下地の動きや湿気の影響を受けにくくする点にあります。
ところが実際の現場では、意図せずに絶縁が崩れ、部分的に密着してしまうケースが少なくありません。
この密着化の罠こそが、後々の膨れ・剥離・破断トラブルの原因となります。
Contents
下地とシートの間で起きていること
本来の絶縁工法では、既存防水層(アスファルト防水・ウレタン防水など)と新しい塩ビシートの間に、「絶縁シート(通気緩衝シート)」を敷き、さらに固定ディスクやアンカーで機械的に留め付けます。
ところが施工時に次のような要因があると、絶縁が崩壊します。
・プライマーの塗布量が多すぎる
・通気シートのジョイント部に防水用ボンドがはみ出している
・下地清掃が不十分で、旧防水層のアスファルトが表面で溶けて粘着する
・シート溶着時の熱風が過剰で、局部的にシートが軟化して貼り付く
これらが重なると、シートの一部が「絶縁」ではなく「密着」状態になります。
見た目では分からなくても、数カ月~数年後にシートの膨れ・破断・シワとして表面化するのです。
密着化が招く3つのトラブル
熱膨張による局部的な膨れ
黒系の旧防水層は太陽熱を吸収しやすく、表面温度が60℃を超えることもあります。
絶縁層が機能していれば空気の逃げ道があり安全ですが、密着部では熱で膨張した空気や水蒸気が閉じ込められ、内部圧力が上昇します。
その結果、シート表面が風船状に膨れる現象が発生します。
下地の動きに追従できず破断
RC構造やALCスラブは、温度や湿度の変化でわずかに動きます。
絶縁層があれば追従できますが、密着してしまうとシートが下地の動きを直接受け、引っ張り破断が起こります。
特に立ち上がり端部やドレンまわりに集中しやすく、施工後5~10年で割れが生じる例も珍しくありません。
下地の含水が抜けず、腐朽・剥離が進行
旧防水層やスラブ内に残った水分は、時間をかけて蒸発して上方向へ抜けます。
しかし密着部があると水蒸気が閉じ込められ、下地の中で結露やコンクリート中性化を促進します。
結果的に、固定アンカー部の錆びやモルタル浮きにつながることもあります。
密着化を防ぐための実施ポイント
この「密着化の罠」は、正しい施工手順で防げるケースがほとんどです。
ポイントは次の通りです。
・プライマー、ボンドは最小限に抑える(薄く均一に)
・通気シートジョイントの接着剤のはみ出しを拭き取る
・下地は乾燥状態を確認(表面含水率10%以下が理想)
・熱風溶着時は、温度と時間をメーカー基準内に保つ
・機械固定位置(ディスクピッチ)を適切に設定し、局部的な応力集中を防ぐ
また、施工後には赤外線サーモグラフィーによる膨れ検査を行うことで、目視では分からない密着部の兆候を早期発見できます。
まとめ:絶縁は「貼らない勇気」
絶縁工法とは、単に「貼らない工法」ではなく、下地の呼吸を許す設計思想です。
それを妨げる小さな密着が、数年後には大きなトラブルへと発展します。
「少しのボンドが安心」ではなく、「貼らない勇気が長寿命」。
これが、塩ビシート防水を長持ちさせるための最も重要な考え方です。
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