カラーベスト屋根の高圧洗浄は水圧が高すぎると逆効果です!
2025.09.15 (Mon) 更新
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皆さんこんにちは!ブログを執筆させていただきますラディエントの結城です。
カラーベスト(スレート屋根)の再塗装を行う際に欠かせない工程が「高圧洗浄」です。
しかし、「水圧は高いほど汚れが落ちるから安心」と思っていませんか?
実はこれは大きな間違いで、水圧が高すぎると逆に屋根を傷める原因となります。
この記事では、カラーベスト屋根の高圧洗浄で水圧を上げすぎると起きる問題点や正しい施工方法、さらに現場でよくある失敗例と対策を詳しく解説します。
Contents
高圧洗浄は塗装の寿命を左右する重要工程
カラーベスト屋根はセメントと繊維を主原料とした屋根材で、表面を塗装することで防水性を保っています。
しかし、経年劣化によって塗膜が傷み、コケや藻が付着し、表面がざらつくと再塗装が必要になります。
このとき、旧塗膜や汚れをきれいに除去するために行うのが「高圧洗浄」です。
ただし、屋根材は思った以上にデリケートです。
劣化が進んだカラーベストは表層が脆くなっており、水圧が強すぎると素材そのものを削ってしまう可能性があります。
その結果、せっかくの塗装が早期に剥がれてしまうなど、施工不良につながります。
水圧が高すぎると起こる3つの大きな問題
(1) 表面のセメント繊維が削れて耐久性低下
カラーベストはセメントを主成分とした薄型屋根材で、経年劣化すると表面の繊維が風化して柔らかくなります。
ここに15MPa(150kgf/cm²)以上の高圧水を当てると、表面の劣化層だけでなく、まだ健康な層まで削ってしまうことがあります。
・表面が粉っぽくなり、塗料が密着しにくくなる
・素地が露出し、吸水率が上がって再劣化が早まる
・脆くなった箇所から割れや欠けが発生しやすくなる
特に築15年以上の屋根では、過剰な水圧は避けるべきです。
(2) 洗浄しすぎで素地が“ザラザラ”になり塗膜不良の原因に
高圧洗浄の目的は汚れやコケ、旧塗膜を落とすことですが、水圧を上げすぎると素地そのものを削りすぎてしまうことがあります。
すると、塗装時にシーラー(下塗り)が過剰に吸い込まれ、**塗膜ムラやピンホール(小さな穴)**が発生する危険が高まります。
・表面が不均一になり、シーラーが吸い込みすぎる
・塗膜の厚みにムラができ、数年で剥離する可能性
・特に劣化が進んだ屋根では密着性の低下が顕著
(3) 小口や重なり部分から水が裏面に侵入する危険
カラーベストは重なり構造のため、小口(縁)や重なり目に高圧を当てると、水が裏側に回り込む危険があります。
さらに、ルーフィング(下葺き材)が劣化していると、水がそのまま野地板に侵入し、雨漏りや木部腐朽につながります。
・小口から水が毛細管現象で内部に侵入
・ルーフィングが傷んでいれば直接雨漏り
・野地板の含水率が上がり、腐朽菌やカビの繁殖リスク大
状態別・カラーベスト屋根の適正水圧
新築~築5年:12~15MPaでしっかり洗浄
新築から築5年以内のカラーベストは、表面の塗膜もまだ健全で、素地も劣化が少ない状態です。
この段階では、12〜15MPa程度の比較的高めの水圧でしっかりと汚れやコケを落として問題ありません。
・適正水圧:12〜15MPa
・ノズル角度:15〜25°
★ポイント
・汚れをしっかり落とすために一定距離を保つ
・強すぎる水圧は不要、適度な圧で効率重視
・回転ノズルよりも扇形ノズルを推奨
築6〜15年:10〜12MPaで素材を傷めない洗浄
築6〜15年になると、表面塗膜のチョーキング(粉化)が進み、コケや藻の付着も増えてきます。
この段階で強すぎる水圧をかけると、セメント繊維層まで削り取ってしまうリスクがあるため、水圧は10〜12MPa程度に抑えるのが安全です。
・適正水圧:10〜12MPa
・ノズル角度:20〜30°
★ポイント
・チョーキング層を除去しつつ、素地を削らないことが大切
・コケが多い場合は薬剤洗浄を併用すると低圧でも効果的
・小口や重なり部分への直接噴射は避ける
築16年以上:7〜9MPa+薬剤洗浄で優しく対応
築16年以上経過したカラーベストは、素地が脆くなっており、高圧洗浄による素材破壊リスクが高まります。
この段階では、7〜9MPaの低圧設定で優しく洗浄し、必要に応じて薬剤洗浄を併用するのがベストです。
・適正水圧:7〜9MPa
・ノズル角度:25〜40°
★ポイント
・低圧で落とせない汚れは薬剤洗浄を使用
・表面強度が極端に低下している場合は、カバー工法を検討
・洗浄後は十分な乾燥時間を確保し、含水率18%以下を目安に塗装開始
状態別の施工ポイントまとめ
・築年数が浅い屋根ほど高めの水圧で効率的に洗浄できる
・築年数が経つほど低圧+薬剤洗浄を組み合わせるのが安全
・小口や重なり目に高圧を当てすぎると、水が裏側に回り込む危険がある
・洗浄後は含水率の測定を行い、18%以下で塗装するのが理想
高圧洗浄で失敗しないためのチェックリスト
✅ 屋根材の劣化状態を必ず事前点検
✅ 築10年以上は水圧10MPa以下が目安
✅ 小口や重なり部分には直接高圧を当てない
✅ 含水率は18%以下で塗装開始が理想
✅ 洗浄後は必ず乾燥時間を確保する
✅ 薬剤洗浄を併用し、水圧を上げすぎない
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