白華(エフロレッセンス)は劣化サインになることも
2025.09.02 (Tue) 更新
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Contents
白華(エフロレッセンス)とは?
白華(エフロレッセンス)とは、コンクリートやモルタルなどの表面に現れる白い粉状・結晶状の付着物のことを指します。主な原因は、コンクリート内部に含まれる可溶性成分(カルシウム化合物など)が水に溶け出し、表面で再結晶する現象です。
白華が発生するメカニズム
1.コンクリート内部に含まれる水酸化カルシウムなどの塩類が、水分に溶け出す
2.雨水や内部水分が、ひび割れ・微細な気泡・打ち継ぎ目地などを通って表面へ移動
3.表面で水分が蒸発すると、溶けていた成分が結晶として析出し、白い粉状または膜状になる
つまり白華は、「コンクリート内部の水分移動」があると発生する現象で、発生している時点で「水の通り道が存在している」というサインでもあります。
白華の見た目の特徴
・白い粉状、膜状、結晶状の付着物
・触るとザラつきがあり、指につく
・発生初期は点状だが、進行すると壁一面に広がることもある
白華の位置づけ
白華そのものはセメント由来の成分であり、人体や建物に直接的な害はありません。
ただし、発生する環境やパターンによっては、外壁内部で劣化が進行しているサインになることがあります。
白華の発生パターンで分かる「安全」か「危険」か
初期乾燥型の白華→比較的安全
・新築後1~3年以内に発生することが多い
・原因は「施工時の水分過多」や「セメント成分の表面析出」
・表面を清掃すれば解消できることも多い。
◆対策
高圧洗浄・ブラッシングで除去可能。再発の可能性は低いです。
繰り返す白華→要注意
・発生→除去→再発を繰り返す場合は、内部から常時水分が供給されている可能性大
・原因の多くは打ち継ぎ目地、サッシ周り、クラックからの雨水浸入
・内部に水がたまり続けると、凍害や鉄筋腐食のリスクが上昇
◆対策
水の浸入ルートを特定し、防水処理・シーリング打ち替え・ひび割れ補修を行う必要があります。
鉄筋近傍での白華集中→危険サイン
・白華が一部に集中し、同時に膨らみ、ひび割れ、剥離を伴っている場合は要注意
・中性化が進んで鉄筋が腐食している可能性あり
・鉄筋が膨張し、コンクリートが内部から押し出されている状態かもしれません
◆対策
コア抜き調査・中性化試験・含水率測定を実施し、必要なら内部補修(エポキシ樹脂注入)や断面修復を検討します。
白華を放置すると起きるリスク
白華自体は無外でも、原因を放置すると以下のトラブルに発展します。
美観低下
白華は表面に白い粉や結晶が付着するため、外壁が白っぽく汚れて見えるようになります。
特にコンクリート打ち放しや濃色仕上げの外壁では、白華が目立ちやすく、建物全体の印象を損なう原因となります。
また、白華を一度除去しても、内部から水分が供給されている状態では再発を繰り返すため、外観の美しさを維持することが難しくなります。
賃貸物件や商業ビルでは、資産価値やブランドイメージ低下にも直結します。
凍害リスクの増加
白華が発生している外壁は、内部に水分が多く含まれていることを意味します。
特に寒冷地では、含水したコンクリートが冬期に凍結・融解を繰り返すことで、内部に微細なクラックが発生する「凍害」のリスクが高まります。
・凍結時:水分が膨張し、コンクリート内部を押し広げる
・融解時:微細クラックにさらに水が入り込み、次の凍結で被害が拡大
・結果:コンクリート表層がポロポロと剥がれ落ちるスケーリング現象が発生
この状態を放置すると、外壁の断熱性能や防水性能が低下し、さらなる劣化を招きます。
鉄筋腐食による内部劣化
白華が発生している外壁は、水分の浸入経路があることを示しています。
この水分がコンクリート内部の鉄筋に到達すると、中性化の進行+酸素+水分がそろって鉄筋腐食が加速します。
・鉄筋が錆びる→体積が膨張する(約2~4倍)
・コンクリート内部から膨張圧がかかり、ひび割れ、浮き、剥離を誘発
・鉄筋付近の白華が集中する場合は、すでに鉄筋腐食は始まっている可能性が高い
鉄筋腐食は外観だけでは判断しにくいため、白華が鉄筋位置付近に集中している場合は要注意です。
外壁剥落による事故リスク
白華を放置して内部劣化が進行すると、最終的には外壁の剥落事故につながる危険があります。
・鉄筋膨張でコンクリートが内部から押し出される
・ひび割れが拡大→表層モルタルが浮き始める
・重力や風雨の影響で大きな塊が落下する可能性
特に高さのあるマンション・ビルでは、通行人や車両への被害につながることもあるため、白華は軽視すべきではありません。
白華対策のポイント
発生原因を正確に診断する
白華は水分移動によって発生する現象なので、まずは「水がどこから来ているか」を突き止めることが最優先です。
見た目だけで判断せず、外壁全体を丁寧に調査することが重要です。
・打ち継ぎ目地の劣化
→シーリング材の亀裂や剥離があると、雨水が内部に侵入しやすい
・サッシ周りの防水不良
→防水テープやシーリングの経年劣化が原因で、水の回り込みが発生
・ひび割れ(クラック)の存在
→0.3mm以上のクラックは毛細管現象で水を吸い込みやすく、白華の発生源になりやすい
必要に応じて、含水率測定・中性化試験・赤外線サーモグラフィーなどを用いた詳細診断を行うと、より正確に原因を特定できます。
再発防止策を実施する
原因を特定したら、水分の浸入経路を遮断する工事を行います。
白華は「結果」なので、原因を放置すると再発を繰り返します。
・目地シーリングの打ち替え
→古いシーリング材を完全に撤去し、新しい高耐久シーリングを充填
→三面接着を避ける施工で追従性を確保
・クラック補修
→0.3mm未満:シーリング材で充填
→0.3mm以上:Uカット工法+シーリングorエポキシ樹脂注入で内部まで補修
・吸水防止材、浸透性防水材の塗布
→コンクリート表面に浸透し、毛細管の水分移動を抑制
→打ち放し仕上げの美観を損なわずに防水性能を高められる
★ポイント
単なる塗装では内部への水の浸入を完全には防げません。
必ず「シーリング+防水+表面処理」の3点セットで対策するのが効果的です。
美観回復の方法を選択する
白華が目立つ場合は、原因対策後に美観回復工事を行います。
ここで重要なのは、原因を解決した上で行うこと。
先に洗浄だけすると、再発を繰り返すため意味がありません。
・軽度の場合(初期型白華)
→高圧洗浄+ナイロンブラシでの除去
→水道水で流すだけでも対応可能なこともある
・中度の場合(再発型白華)
→酸性洗浄剤(希釈した塩酸や炭酸アンモニウム水溶液)で白華成分を中和して除去
→作業後は中和処理と十分な水洗いが必要
・重度の場合(凍害・鉄筋腐食を伴う場合)
→サンドブラストで表面を研磨し、断面修復材で再仕上げ
→同時に内部補修を行う必要あり
※注意点
薬剤洗浄は強すぎると仕上げ材を傷める可能性があるため、必ず小面積で試験洗浄をしてから全体施工します。
まとめ
白華(エフロレッセンス)自体は見た目だけの問題で終わることもありますが、放置すると以下のようにリスクへつながる可能性があります。
・外観の美観低下→資産価値の下落
・凍害リスク→コンクリート内部の微細破損
・鉄筋腐食→ひび割れ、浮き、剥離の原因
・剥落事故→人身事故や補修コスト増大
ポイント
白華は「結果」であり、「原因」ではありません。
白華を除去するだけではなく、水分浸入経路の特定と遮断が最優先です。
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