アスベスト外壁が塗装されない本当の理由とは?
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皆さんこんにちは!ブログを執筆させていただきますラディエントの結城です。
― 危険性だけじゃない、“安全に延命する”という新しい選択肢 ―
「アスベストを含んだ外壁材」と聞くだけで、「すぐに撤去しないと危険」「塗装なんて絶対ダメ」と考える方は多いかもしれません。
実際に、アスベストは吸い込むと肺線維症や悪性中皮腫といった深刻な健康被害をもたらす物質であり、厚生労働省や環境省も厳しい規制を設けています。
しかし、近年ではその扱い方も少しずつ変化してきています。
実は、状態の良いアスベスト含有外壁材であれば、「適切な条件下での塗装」が可能とされているのです。
今回はあまり知られていない「アスベスト外壁と塗装」の関係について、詳しく解説していきます。
Contents
アスベスト含有外壁=必ずしも危険、ではない?
1980年代から90年代にかけて、日本の多くの建物にはアスベストを含む外壁材が使われてきました。
とくに以下のような建材には、アスベストが含まれていた可能性があります:
・押出成形セメント板(古いパワーボード等)
・窯業系サイディングの一部(1980〜90年代)
・波型スレート板(工場・倉庫などに多い)
これらに共通しているのは、アスベストが「セメントなどにしっかり練り込まれている」という点です。
このような建材は、「非飛散性建材(レベル3)」と呼ばれ、通常の使用環境下ではアスベストが空気中に飛散することはほとんどありません。
つまり、古いとはいえ「割れていない・粉じんが出ていない」状態であれば、触ったり近づいたりするだけでは健康被害にはつながらないのです。
それでも塗装が敬遠されがちな理由
1.高圧洗浄による飛散リスク
外壁塗装の工程で一般的に行われる「高圧洗浄」は、長年こびりついた汚れや劣化した塗膜を効率よく落とすために有効な手段です。
しかし、アスベストを含む外壁材に対してこの作業を行うと、表面の脆くなった部分が破損し、アスベスト繊維が空気中に飛散してしまう恐れがあります。
とくに、20年以上経過した古い外壁材は劣化が進んでいるケースが多く、高圧の水圧に耐えきれず剥離や欠けを引き起こしやすいため、慎重な判断が必要です。
2.ケレン・研磨作業が繊維の飛散源になる
塗料の密着性を高めるために行う「ケレン(下地処理)」も、アスベスト外壁にとってはリスク要因の一つです。
特にディスクサンダーやペーパーサンダーなどの電動工具を使用すると、外壁の表面が削られ、粉塵として微細なアスベスト繊維が飛散する可能性が出てきます。
この飛散は目に見えず、風に乗って周囲へ広がるため、作業者だけでなく近隣住民にも健康被害のリスクを及ぼすおそれがあるのです。
3.補修作業で穴を開けると飛散の引き金に
塗装前に外壁のひび割れや欠損部を補修する際、ビス打ちやパテ処理のために穴を開ける・削るといった作業が発生することがあります。
こうした「加工を伴う作業」もまた、アスベストの繊維が外に飛び出す引き金となります。
本来、アスベストは建材に練り込まれているため飛散しにくい構造ですが、物理的に破壊されることで繊維がむき出しになるリスクが一気に高まってしまいます。
4.施工業者の多くがアスベスト処理に不慣れ
アスベスト含有建材に関する法令や施工ルールは年々厳格化されており、適切に対応するには専門的な知識と経験が求められます。
しかし実際には、一般の塗装業者の中で「アスベスト処理に慣れている業者」はまだ少数派です。
そのため、業者側のリスク回避として、「アスベスト含有=塗装不可」と早々に判断されてしまうケースが多くなっています。
5.法的な手続き・届出が必要になる
2022年4月以降、一定規模以上の改修・解体工事では、「アスベストの事前調査と自治体への報告」が義務化されました。
塗装工事であっても、建材にアスベストが含まれていれば、労働基準監督署や自治体への届出が必要となる場合があります。
このような法的対応の手間と責任が発生することから、「だったら塗装はやめて撤去を勧めよう」という判断をされるケースも少なくありません。
6.万が一の訴訟リスクが敬遠される
仮に施工後にアスベストの飛散が発覚した場合、業者は重い責任を負うことになります。
健康被害に発展すれば、訴訟や損害賠償にも発展しかねません。
こうした**「万が一のリスク」に備えて、業者がアスベスト工事そのものを避ける**という流れが、塗装敬遠の背景にあります。
でも実は、塗装による「封じ込め」も有効な手段
近年では、「すぐに撤去」よりも、「今ある外壁を適切に保護し、安全に長持ちさせる」という選択肢も注目されています。
これは“エンカプシュレーション”という考え方で、アスベストを飛散させないよう塗膜でしっかりと封じ込めてしまうという方法です。
ただし、この方法を採用できるのは以下のような条件を満たしている場合に限られます。
▼ 塗装が可能な条件とは?
1.外壁の状態が比較的良好である
・材料自体に著しい劣化や破損がない
・表面のクラックや欠けがごく軽微
・剥離・粉状化などの兆候が見られない
2.下地処理で削ったりしない
・ケレンは“手工具”のみ、削り作業は厳禁
・電動サンダーやディスクグラインダーは使用不可
3.高圧洗浄を避け、低圧・中圧洗浄にとどめる
・飛散を防ぐために洗浄圧を調整(5〜7MPa以下)
・必要に応じてバキューム付き洗浄機を使用することも
4.封じ込め性能の高い下塗り材を選定する
・アスベストをしっかり固定する専用のシーラー
・防水性・密着性に優れた中・上塗り材を重ね塗り
実際に塗装を行うには「事前調査」が必須
塗装前には、必ず外壁材の成分分析を行い、アスベストの有無とその含有量を把握する必要があります。
分析方法としては、以下のような工程を経ます:
・「定性分析」…含有の有無を調べる
・「定量分析」…アスベストの含有率を調べる
・調査者は「建築物石綿含有建材調査者」の資格が必要
さらに、一定規模以上の改修・塗装工事であれば、**労働基準監督署・自治体への届出が義務化(2022年4月〜)**されており、これを怠ると法令違反となります。
“塗装で延命”は、コスト面でも現実的な選択
アスベスト含有外壁の撤去・張り替えには、多額の費用が発生します。
処分費・飛散防止措置・産業廃棄物の収集運搬費などが加算され、解体費用は50万~150万円以上になることも。
それに比べ、表面の劣化を防ぎ、塗装で延命できれば、安全性を確保しながらコストを大幅に抑えることができます。
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最後までお読みいただきありがとうございました。大阪で外壁塗装するならお気軽にラディエントにお問い合わせ下さい。戸建ての他にもマンション、ビル、店舗、工場にも幅広く対応しております。
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