外壁が崩れる原因は「下地」にあり!?
2025.07.24 (Thu) 更新
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― 静かに進行する「下地の劣化」とは ―
外壁の劣化や破損と聞くと、多くの方が「ひび割れ」や「塗装の剥がれ」など、目に見える部分を思い浮かべるのではないでしょうか?
しかし、実際に外壁が崩落してしまうような深刻なケースでは、もっと根本的な原因が潜んでいることがあります。
それが、「下地の劣化」です。
一見、外壁はしっかりしているように見えても、内部で密かに進行している腐食やサビが、知らぬ間に外壁を支える力を失わせていることがあるのです。
この記事では、なかなか知られていない「下地劣化の実態」と、そのリスク、早期発見のポイントについて詳しく解説していきます。
Contents
- 「下地」って一体なに?構造から理解しよう
- ①柱・間柱(構造材)
- ②透湿防水シート(タイベックなど)
- ③木製の下地板(ラス下地/胴縁)
- ④ラス網(ラス金網)
- ⑤モルタル(外壁材の仕上げ)
- 下地の劣化は静かに、でも確実に進行する
- 雨水や湿気による「ラス網のサビ」
- 木製下地や構造体の腐食
- 下地劣化が進んでいるサインは?
- ボコボコと空洞音がする
- クラックの周囲が浮いている
- モルタル表面にフカフカ感がある
- 雨あとにシミや濡れ跡が残る
- 外壁にエフロレッセンス(白い粉)が出ている
- 一部の壁が盛り上がって見える
- 外壁の一部にカビや苔が目立つ
- 下地劣化が起きる「環境」や「建物条件」
- 対策方法とおすすめの対応策
- 外壁塗装のタイミングで「下地調査」も依頼する
- 赤外線カメラや打診による「浮き」のチェックを行う
- シーリングの打ち替えやクラック補修は早めに実施する
- 雨漏りがある場合は「壁の中」まで徹底的に原因調査をする
- 劣化が深刻な場合は「部分撤去+下地補修+再左官」の施工を選ぶ
- 信頼できる業者を選び、報告書付きの診断を受ける
- 劣化の進行を防ぐため、定期的なメンテナンス計画を立てる
- まとめ:見えない場所こそ、住まいの命綱
「下地」って一体なに?構造から理解しよう
外壁が落ちる・割れる・膨らむといった症状の“本当の原因”は、実は外からは見えない部分、つまり**「下地(したじ)」の不具合や劣化であることが多いのです。
では、その「下地」とはどこにあり、どんな構造になっているのでしょうか?
ここでは、代表的なモルタル外壁**を例に、下地の構成を一つひとつ詳しく解説します。
①柱・間柱(構造材)
建物の骨組みにあたる部分です。木造住宅であれば「土台・柱・間柱(まばしら)」といった木の構造体があり、その上に外壁が施工されます。
この構造材は、建物を支える最も重要な部分で、外壁の下地の支えの支えともいえる存在です。
この構造材がシロアリや腐食、過去の雨漏りなどで傷んでいると、外壁自体の固定力も弱まります。つまり、見えない土台が弱ることで、外壁の一部が浮いたり、傾いたり、落ちたりすることがあるのです。
②透湿防水シート(タイベックなど)
構造材の上に張られる「防水機能をもったシート」です。商品名で「タイベック」などと呼ばれることもあります。
このシートは、雨水は通さず、内部の湿気は外に逃がすという、非常に重要な役割を果たしています。
防水紙が劣化していたり、施工不良で破れていたりすると、雨水が建物の中に侵入し、構造体や下地を腐食させる原因になります。つまり、このシートは下地を守るバリアのような存在です。
③木製の下地板(ラス下地/胴縁)
透湿防水シートの上に取り付けられるのが、「胴縁(どうぶち)」や「ラス下地板」と呼ばれる木の棒や板材です。
この下地材は、外壁材を固定するためのベースであり、ラス網やモルタルを安定して支える土台となります。
この部分が劣化していると、ラス網の固定力が落ちたり、モルタルの重みで歪んでしまったりして、外壁が部分的に剥離・崩落するリスクが高まります。
とくに古い住宅では、無垢の木材が使われていることも多く、湿気や雨水に弱いため注意が必要です。
④ラス網(ラス金網)
モルタル壁特有の部材であり、金属製の網(メッシュ)状の資材です。このラス網を木製の下地にしっかり固定し、その上からモルタルを塗りつけていきます。
ラス網は、モルタルが剥がれ落ちないようにするための「補強骨組み」のような役割を果たします。
ところがこの金属網は、サビに弱いという特性があります。雨水や結露によって水分が入り込むと、時間をかけてラスが腐食し、やがてモルタルごと落下するという重大事故を招くこともあります。
⑤モルタル(外壁材の仕上げ)
モルタルとは、セメント・砂・水を混ぜて作られる塗り壁材です。下地に張ったラス網の上から塗り込むことで、強度とデザイン性を両立させています。
表面は塗装されており、紫外線や雨風から家を守る「外壁」としての役割を果たします。
モルタル自体は非常に重く、しっかりした下地があってこそ安定して支えられる素材です。そのため、下地が弱っていたり、ラスがサビていたりすると、モルタルが壁から浮いて剥がれ落ちると現象が起こります。
下地の劣化は静かに、でも確実に進行する
下地の劣化は、雨漏りやひび割れのように目立った症状を出すことなく、長い年月をかけて静かに進行していきます。
それがこの問題の怖いところです。
下地劣化が進む主な原因は、以下の通りです。
雨水や湿気による「ラス網のサビ」
モルタル壁を支えるラス網は鉄製のため、水分が入り込むと徐々にサビていきます。
小さなクラックやシーリングの劣化部分から雨水が入り込むと、ラスの腐食が始まります。
ラスがサビでボロボロになると、モルタルを支える力がなくなり、モルタルごと落下する事故に繋がるのです。
木製下地や構造体の腐食
モルタル壁の裏には、木材の下地や構造体が隠れています。
この木部が長年の湿気や結露で腐ってしまうと、壁を支える全体の構造強度が低下します。
とくにバルコニー周りや屋根との取り合い部分などは、水の侵入が起きやすく、気づかないまま腐朽が進行していることもあります。
下地劣化が進んでいるサインは?
ボコボコと空洞音がする
壁を叩いたときに中が空洞のような音がするのは、モルタルが下地から浮いている可能性があります。
クラックの周囲が浮いている
ひび割れの周辺が盛り上がっていたり、わずかに浮き上がっている場合は、内部で接着力が失われています。
モルタル表面にフカフカ感がある
手で押したときに柔らかく感じたり、弾力がある部分は、下地との密着が弱まっています。
雨あとにシミや濡れ跡が残る
外壁の表面にシミが現れるのは、水が内部に侵入し、下地を劣化させているサインです。
外壁にエフロレッセンス(白い粉)が出ている
モルタルの内側から水分が蒸発して白い粉が出ている場合、内部に水が回っている証拠です。
一部の壁が盛り上がって見える
壁面で波打っていたり、平らでない箇所がある場合、下地の劣化で外壁が膨張していることがあります。
外壁の一部にカビや苔が目立つ
常に湿っている部分にはカビが生えやすく、下地が水を含んで腐っている可能性があります。
下地劣化が起きる「環境」や「建物条件」
下地劣化は、以下のような条件の家で特に起きやすくなります。
・1980年代以前に建てられたモルタル壁の家
・外壁塗装を20年以上していない
・過去に雨漏りやバルコニーからの水浸入があった
・壁の一部に藻やカビが生えている
・海沿いや湿気の多い地域に建っている
これらに該当する場合は、定期的な診断・点検を強くおすすめします。
対策方法とおすすめの対応策
下地の劣化は早期に発見し、適切に対処すれば、外壁崩落という最悪の事態は防げます。
以下の対策を検討しましょう。
外壁塗装のタイミングで「下地調査」も依頼する
外壁塗装は10年~15年目を目安に行うのが理想ですが、ただ表面を塗るだけでは根本的な劣化対策にはなりません。塗装工事を検討する際は、同時に下地の調査(打診検査・赤外線調査など)も一緒に依頼することが大切です。
見えない内部の痛みを早期に発見できれば、大がかりな補修工事を未然に防ぐことができます。
赤外線カメラや打診による「浮き」のチェックを行う
下地の剥離や空洞化は、赤外線カメラや打診棒を用いた検査で可視化できます。特に高所やひび割れの多い面は重点的に調べてもらうとよいでしょう。
赤外線画像で湿度差を見ることで、壁の浮きや水分の滞留が発見できるため、プロによる診断が非常に有効です。
シーリングの打ち替えやクラック補修は早めに実施する
シーリング材(コーキング)の劣化は、壁内への雨水の浸入を招きます。放置すれば、下地や構造体の腐食につながるため、早期の打ち替え・再施工が必要です。また、小さなひび割れ(ヘアークラック)であっても、適切な補修材で埋めておくことで、水の浸入を防ぐことができます。
雨漏りがある場合は「壁の中」まで徹底的に原因調査をする
室内に雨染みが出ている、壁紙が剥がれてきた、、、といった症状がある場合、外壁の内側まで水が侵入している可能性が高いです。
その場合は、ただ防水塗装を施すだけでは不十分で、壁の中の下地・構造材の状態まで確認し、必要に応じて一部解体して調査する覚悟が必要です。
劣化が深刻な場合は「部分撤去+下地補修+再左官」の施工を選ぶ
下地の腐食やラス網のサビが進行している場合は、表面を塗るだけでは根本解決になりません。
そういったケースでは、劣化範囲とモルタルを一度はがし、中のラス網や下地材を新しく交換・補修し、再びモルタルを左官するという手順を踏む必要があります。
手間と費用はかかりますが、住まいの安全性を確保するためには必要不可欠な処置です。
信頼できる業者を選び、報告書付きの診断を受ける
下地の劣化調査は専門知識が必要です。安易な塗るだけ業者ではなく、構造や下地診断に詳しいリフォーム業者や一級建築士事務所などに依頼するのがベストです。
写真付きの報告書や診断書を出してもらえるかどうかも、業者選びの判断材料になります。
劣化の進行を防ぐため、定期的なメンテナンス計画を立てる
外壁や下地は時間の経過とともに必ず劣化します。だからこそ、10年ごとを目安に「診断」と「保守」をセットで実施していくことが、建物全体の長寿命につながります。
特にモルタル壁や築20年以上の建物では、放置期間が長いと急激にリスクが高まるため注意が必要です。
まとめ:見えない場所こそ、住まいの命綱
家の外壁は、単なる外観の要素ではなく、建物全体を守る防御壁です。
そして、その壁を支えているのが「下地」なのです。
見た目がキレイでも、下地がボロボロになっていたら…?
それは、内部から崩れていく“時限爆弾”のような状態かもしれません。
「大丈夫そうだからまだ塗らなくていい」と思っていても、内部で下地の劣化が進んでいる可能性はゼロではありません。
だからこそ、5~10年ごとの診断・メンテナンスを行い、家の健康状態を守っていくことが大切です。
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